他者の幹細胞で歯髄再生
- 国内初臨床研究進む -
国内初となる第三者の歯髄幹細胞を用いた歯髄再生治療(=他家歯髄再生治療)の臨床研究を、 神戸市のRD歯科クリニックが2月5日から開始している。
これまでの歯髄再生治療は、患者本人の別の歯を抜いて採取した歯髄幹細胞を、重度のう蝕などで抜髄した歯に移植して歯髄を再生させるというもので、通常の根管充填法と比べて、将来的な根尖性歯周炎の再発や歯根破折などのリスクを減少できる。2020年から実用化されており、25年1月時点で国内27の歯科医院が導入し、症例数は100 件以上で、治療成功率(細胞移植後に歯髄再生が確認された症例)は90%となっている。
一方で、親知らずなどの不用歯を抜歯せずに残しているか、あらかじめ「歯髄幹細胞バンク」に預けておく必要があり、45歳以上で約80%、60歳以上で90%が治療対象外となっていた。
(4/1 日本歯科新聞より)