バキュームの有用性を証明
-エアロゾルの可視化に成功 東北大ら-
歯科治療で発生する飛沫・エアロゾルをリアルタ イムで可視化する技術が開発され、口腔内バキュ ームと口腔外バキュームの併用の有用性が明ら かになった。
患者や歯科医療従事者の健康に影響を及ぼす 懸念から、 飛沫・エアロゾルの動態の解明が重要 と考えられていたが、従来の測定ではリアルタイ ムでの観測は困難だった。
研究グループは、 高輝度LED光源と高感度光速 度カメラを応用し、 染色色素等を用いずに歯科用 エアータービンで発生する飛沫・エアロゾルの可視 化に成功。 飛沫・エアロゾルには、歯の切削などに 使用される器具の形態、 治療部位(上顎/下顎、前 歯/臼歯、唇側/舌側等)が影響すると分かった。
さらに口腔内バキュームと口腔外バキュームの 併用で、飛沫・エアロゾルを大幅に抑制できること も判明。 また、 口腔外バキュームの設置位置も抑 制効果に影響を及ぼすことも明らかになった。
研究結果を受け、レーザー技術の応用などで 実際の歯科医療環境で発生する飛沫・エアロゾル の観測が可能となる道筋ができたと考察。 飛沫・ エアロゾルの動態の解明により、新たな歯科治療 プロトコールの樹立や空気清浄装置の開発等に つながると期待される。
(3/14 日本歯科新聞より)