歯型鑑定が有効
-被災3県身元確認 DNAと7倍の差-
東日本大震災で亡くなった岩手、宮城、福島3県の犠牲者の身元確認は、歯型鑑定によるものがDNA鑑定の約7倍だったことが12日、警察庁への取材で分かった。
震災では家族全員が亡くなったり、家が流されたりしたため、DNAを照合する試料が得られにくかった。
未曾有の大災害に効果を示したことで、各地の歯科医師会などが歯科情報を長期間、安全に保管する取り組みを始めている。
警察庁の2月末現在の集計によると、3県で身元を確認した遺体は1万5749人。
そのうち1万3955人(88.6%)は身体的特徴や所持品が身元につながった。
歯型による鑑定は1248人(7.9%)で、DNA型は173人(1.1%)、指紋・掌紋は373人(2.4%)だった。
震災直後は身体的特徴や所持品で充分確認できたが、時間とともに顔や指紋では判断できないケースが増加。
変化しにくい骨から採取できるDNAや歯が鑑定に使われた。
(3/13 神奈川新聞より)