夜更かしの子、虫歯リスク増
-北大研究班実証 唾液減り細菌増殖-
北大大学院歯学研究院の小児歯科研究班が就寝や夕食の時刻が遅い夜型の生活習慣が、子どもが虫歯になるリスクを高めることを研究で実証した。研究班は北大病院の歯科を受診した1歳~16歳に、就寝、起床、食事、歯みがきの時刻などを8日間記録してもらい、生活習慣と虫歯の本数との相関関連を調べた。乳歯だけのグループでは,「就寝時間が遅い」と答えた子どもほど虫歯が多く、「夕食時刻が遅い」「夕食を決まった時間に食べていない」「間食の回数が多い」という子どもも同様の傾向がみられた。一方、すでに永久歯だけのグループでは、虫歯との相関関係があったのは、「夕食を決まった時間に食べていない」という子どもだけだった。この結果から研究班は「夜型の生活習慣の影響は、年齢が低い子ほど受けやすいと考えられる」と分析。夜間は眠っていても起きていても日中より唾液の分泌が減り、口の中の細菌が増えて虫歯が発生、進行しやすいとされ、「夜遅くに子どもが食事や間食をすると、口の中が酸性となり歯を溶かしやすくなるとともに、細菌の栄養となる糖分が残りやすく、虫歯になるリスクがさらに高くなる。経験的に『夜遅く食べると虫歯になる』とよく言われるが、これを証明することができた」としている。
4/30北海道新聞電子版より