歯科医が「しわ取り」急増
-厚労省困惑「慎重に」-
歯科医がヒアルロン酸注射による顔のしわ取りに参入する動きが広がっている。
普通は美容医療だが、歯科診療の延長で口周りのしわ取りも治療メニューに加えるというもの。
歯科医過剰の時代、他との差別化による生き残り策の一環というが、厚生労働省は「一般的な歯科治療ではない」と困惑、歯科医によるしわ取りの実態について情報収集を始めた。
ヒアルロン酸によるしわ取りは、一般的には美容外科医ら医師が手がける。
保険の利かない自由診療で、医師が製剤を個人輸入するなどして行うが、輸入代行会社ウェルハートによると、2・3年前から歯科医の注文が増え始め、ゼロだった輸入希望者は今や500人近く。
同社が開く歯科医向け美容治療セミナーも、毎月開催するほど希望者が多い。
厚労省は「ケースバイケースで直ちに違法とは言えないが、患者はよく説明を聞くなど慎重な対応が必要」としている。
(8/16 読売新聞 夕刊 より)