子供の歯が抜けない!乳歯が抜け始める時期・抜けないときの対処法を解説

子供の歯の生え替わりは、成長の証です。しかし、なかなか乳歯が抜けなかったり、永久歯が生えてこなかったりすると、心配になる親御さんもいるのではないでしょうか?
乳歯は一般的に6歳前後から抜け始め、14歳前後までに永久歯に生え替わります。
しかし、永久歯の生え替わりには個人差があり、目安の時期よりも早くても遅くても特に心配する必要はありません。
そこで本記事では、乳歯が抜け始める時期、抜けない場合の原因と対処法、グラグラしているけど抜けない場合の注意点について解説します。
乳歯はいつ抜け始めるの?
一般的に、乳歯は6歳前後から抜け始め、14歳前後までにすべての歯が永久歯に生え替わります。以下は乳歯の生え替わりの目安です。
・6歳:下の前歯(中切歯)が生え替わり、第一大臼歯が生えてきます。
・7歳:上の前歯(中切歯)が生え替わります。
・8歳:上の側切歯が生え替わります。
・9歳:犬歯が生え替わります。
・10~12歳:第一小臼歯、第二小臼歯が生えます。
・12~14歳:第二大臼歯が生えて永久歯の並びが完了します。
生え替わりの順番は、6歳頃になると下の前歯から始まり、第一大臼歯が生えてきます。その後、上の前歯へと進み、前歯から奥歯へと順番に生え替わっていきます。
ただし、個人差があるため、目安の時期よりも早くても遅くても、特に心配する必要はありません。
なお、適齢期ではないのに歯がぐらついている場合は、虫歯や外傷などが原因の可能性があるため、歯科医院を受診することをおすすめします。
乳歯がなかなか抜けない場合の原因と対処法
乳歯は通常、6歳前後から中学生になる頃までに抜け落ち、永久歯に生え替わります。しかし、中にはなかなか抜けないケースも。ここでは、その原因と対処法を紹介します。
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永久歯の成長が遅れている
永久歯の生え替わりには個人差があり、成長が遅いお子様の場合、乳歯が抜けるのも遅くなることがあります。
一般的に乳歯は6歳頃から抜け始めますが、永久歯の成長がゆっくりな場合は、7歳、8歳、あるいはそれ以降になることも珍しくありません。
もし、周りの友達と比べてお子様の歯の生え替わりが遅くても、焦る必要はありません。
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埋伏歯がある
埋伏歯とは、永久歯が顎の骨に埋まったまま、正しい位置に生えてこない状態です。通常、永久歯は乳歯の根を溶かしながら生えてきますが、埋伏歯の場合はそれが起こらないため、乳歯が抜け落ちないことがあります。
埋伏歯で最もよく知られているのは親知らずですが、他の永久歯でも起こることがあります。
歯並びに問題がなければ、そのままでも構いません。しかし、歯並びが乱れる場合は、歯ぐきを切開し、歯を露出させる外科手術が必要になることがあります。
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先天性欠如がある
先天性欠如とは、生まれつき永久歯の一部がない状態のことです。永久歯は通常28本(親知らずを除く)ありますが、先天性欠如の人は、そのうち1本または数本が欠けています。
これは決して珍しいことではありません。
永久歯がない部分には、乳歯が残ったままになります。永久歯が生えてこないため、乳歯の根が溶けることがなく、抜け落ちないのです。
先天性欠如の場合、残った乳歯をできるだけ長く健康な状態で保つことが大切です。
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永久歯の位置がずれている
通常、永久歯は乳歯の真下に生えてきて、乳歯の根を溶かしながら押し出すことで生え替わります。
しかし、永久歯の位置がずれていると、乳歯の根がうまく吸収されず、乳歯が抜けずに残ってしまうことがあります。
レントゲン写真で確認し、必要があれば乳歯を抜歯します。
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癒合歯がある
2本の歯が癒合して1本になっている状態です。永久歯が生えてきても、片方の歯の根しか吸収されず、乳歯が抜けにくくなります。
乳歯の交換時期になったら乳歯を抜歯し、永久歯が生えるスペースを確保します。
グラグラしているけど抜けない場合
乳歯がグラグラし始めると、気になるのは「いつ抜けるのか」「どうやって抜くのか」ということではないでしょうか。
基本的には、グラグラする乳歯が自然に抜けるのを待つのが一番です。お子様自身が舌や指で軽く揺らすことで、抜け落ちるのを促すこともできます。その際、無理に引っ張ったりせず、あくまで自然に抜けるのをサポートするようにしましょう。
ただし、以下の場合は自宅で抜こうとせず、歯科医院を受診してください。
・食事の際に痛みがあるなど日常生活に支障をきたす場合
・乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきた場合
・乳歯が虫歯になっている場合
歯科医院では、お子様の年齢や歯の状態に合わせて、適切な方法で抜歯を行います。ケースによっては麻酔を使用し、抜歯時の痛みを抑えることも可能です。
まとめ
乳歯がなかなか抜けない場合は、永久歯の成長が遅い・埋伏歯がある・先天性欠如・永久歯の位置のずれ・癒合歯などの原因が考えられます。
乳歯は自然に抜けるのを待つのが基本ですが、痛みがある場合や乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきた場合は歯科医院を受診してください。
乳歯の生え替わり時期は、保護者が注意深く観察し、少しでも気になることがあれば、早めに歯科医院に相談するようにしましょう。