歯の移植・再植
インプラント&移植
今年の1月に右下にインプラント2本を入れた50代女性の患者さん。
その快適さに大変喜ばれ、右上奥歯もインプラントを1 本入れることを希望されました。
右上奥歯はインプラントが入るだけの骨の厚みが無く、ソケットリフト(上顎洞の膜を上へ挙げてそこに骨を足してインプラントが入るだけの長さの骨を確保する方法)という手術が必要です。
それとは別に、左下に親知らずが残っており、相対する歯が無いので、上に伸びてきてしまい、最近手前の歯との間に食物がよく詰まって取れなくて困ると訴えていらっしゃいました。
この場合、右上奥歯はインプラントを1本入れて、左下の親知らずは必要ないので抜歯する、、、
って方法が一般的ですが、、、。
レントゲン写真や模型などを見て、どういう方法が、患者さんにとって一番いいかを 色々検討してみました。
左下の親知らずは小さな銀の詰め物が入っていますが、伸びてしまっている以外は、虫歯や歯槽膿漏もなくしっかりしています。
レントゲンで見てみると根の形も複雑で無さそうだし、右上の奥歯の無い場所に丁度合いそうです。
で、右上奥歯はインプラントは止めて、親知らずを移植してみることにしました。
術式は、インプラント体が本人の歯に変わっただけで、後は基本的に同じです。
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綺麗に入りました
術後3週間が経ちましたが、今のところ、痛みや腫れも無く順調な経過をたどっています。
歯が無い所に人工歯根のインプラントを入れる方法は、従来の入れ歯やブリジッジの方法に変わって、非常に有効な治療法であることは言うまでもありません。
しかし、場合によっては必要のない親知らずなど、ご自分の歯を無い部分に移植して有効活用出来る場合もあります。
移植した歯がちゃんとくっ付けば、インプラントには無いクッションやセンサーの役割をする歯根膜まで再生するのですから、、、。
何よりも、ご自分の歯ですからね、、、。 お金では買えないものです。
ご自分の歯もリサイクルで有効活用!
抜歯した親知らずや小臼歯は再活用出来る場合があります。
最近では、抜歯した歯を冷凍保存することで、将来、無くなった歯の部分へ移植したり、再生医療に活用したりする試みが行われております。
当医院では、抜歯が必要な親知らずや役に立っていない歯などを、虫歯で抜歯した、あるいは抜歯予定の歯の部位へ移植する治療を行っております。
〈実際の症例〉
50才代 女性
右上第一大臼歯が破折して抜歯。約一ヵ月後その部位へ一本奥の役に立っていない第二大臼歯を移植しました。
術前のオルソパントモX線写真 ↓
移植歯が移植手術後、噛み合わせてもあたらないように事前に削って頭を落とします。 ↓
次に移植歯を抜歯して、1本手前の既に抜歯した場所に植えます。 ↓
抜歯した移植歯を丁寧に扱い、出来るだけぴったりするよう、穴を調整して植えます。↓
約一ヶ月後、根の治療を始めました。 ↓
根の治療も無事終わって最終的なお薬を入れて終わりです。 ↓
その後土台を立てて削って型をとり、冠をかぶせます。 ↓
冠をかぶせました。今後は定期的に来院していただき、長期的に観察していきます。 ↓
ご自分の歯を移植すると、歯と歯が植わっている骨(歯槽骨)のあいだの歯根膜が再生されていきます。歯根膜は、ものを噛んだ時にクッションの役割を果たしたり、硬い、柔らかいといった感覚を感知するセンサーの役割を果たしたりと、自前の歯で噛んでいる感覚が戻ってくるメリットがあります。
ご自分の歯ならではの、しっかり安定して埋め込まれた、噛み応えのある歯が戻ってくるのです。
諦める前に是非一度試してみては!!
(重度の歯周病や糖尿病をはじめとした全身疾患、歯の状態など、移植出来ない場合もあります。)



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